多重下請け構造と「中抜き」について
多くの業界に共通する構造
建設、広告、ITシステム開発、公共事業、そして介護・福祉の委託事業。業界は違っても、日本の多くの産業には共通する構造があります。大きな元請けが仕事を受注し、それを一次・二次・三次の下請けへと順に流していく「多重下請け構造」です。
階層が一つ増えるたびに管理費やマージンが差し引かれ、実際に手を動かす現場に届くころには、発注額のかなりの部分が失われている。いわゆる「中抜き」の問題は、たびたび指摘されてきました。
なぜこの構造は続くのか
受注の入口が限られている
大型案件、とりわけ公共の案件では、実績や規模、資格要件が入札の条件になることが多く、実際に作業ができる小さな事業者が直接受注するのは難しいのが現状です。
現場の仕組みが「見えない」
現場の業務が属人的でブラックボックスになっているほど、発注側はそれを管理できる「間に入る会社」を必要とします。仕組みが見えないことが、中間業者の存在理由を生んでいる面があります。
現場の頑張りで帳尻が合ってしまう
予算が削られても、現場の職人や担当者が無理をして品質を保ってしまう。その結果、構造の歪みが表に出にくくなっています。
当社の立場
当社は、この構造を外から批判するだけでなく、現場の側から変えていけると考えています。業務を手順とデータで見える化し、誰がやっても同じ品質が出せることを示せれば、「間に入って管理する」ことの価値は小さくなります。
現場の仕組みを持つ事業者が、発注者と直接つながれるようにすること。それが、現場に正当な対価が届く状態への近道だと考えています。